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『 真価と進化 』

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2025.03.12号 VOL.274
使命感じゃない、抗えないだけ

こんにちは。株式会社シンカの山内と申します。

先週の冷たい雨や雪の日々から一転、春の陽気を感じるようになってきました。
そろそろAliveでもBBQができそうです。

いつもであれば、桜の開花が待ち遠しい気持ちですが、
先月、まだ寒さの残る空の下、梅のつぼみとメジロの姿に、ふと風情を感じました。
こういう景色を味わえるようになってきたのも、年齢を重ねたからでしょうか。

今年も花粉症が発症しませんようにと、願いながら過ごしています。

それでは、『真価と進化 2025.3.12号』、最後までお付き合いください。


使命感じゃない、抗えないだけ


先日、数年ぶりに再会した仲間から、シンカがAliveを立ち上げた当時の話がありました。

Aliveの運営を始めた2020年、彼は私と同じサラリーマンでした。
同じサラリーマンといっても、桁違いの大企業に勤め、営業から経営企画まで経験し、
一般的には順調なキャリアを歩んでいた人です。

そんな彼が、当時の私を見ていて、
「やりたいことを実現させていて、使命感にあふれて輝いている」
そう感じていたと話してくれました。

ただ、応援したい思いとは裏腹に、同じサラリーマンで年上なのに、
そうできていない自分に気が引けてしまい、
Aliveに一度も訪れることができず、申し訳なかったと。

私も何となく、それは感じていました。
彼はいつも応援してくれていたし、Alive開業のプレスリリースを書き上げて
個人のFacebookに投稿したときも、一番に「超いいね!」を押してくれていました。

都会での生活や、利益重視の会社に違和感を抱えながら
悩み続けた結果、彼は、移住と退職を決断しました。

私自身、立ち上げ当初、多くの場でプレゼンの機会をいただき、
話す自分の言葉に、使命感が上塗りされていくような感覚がありました。

でも、都内での子育てと並行しながら、時間をやりくりし、
限られたなか月2回~3回のペースでAliveに通い続けるうちに、気づきました。

結局、自分はそうでしか生きられないからやっているだけなんだ、と。

就活のとき、こんなことを考えていたのを思い出しました。
大手広告会社に勤める大学の先輩の話を聞いて、
「確かに社会への影響力は大きいだろう。でも、自分が世の中に出したいと
思えないものの広告を、私は全力で考えられるのだろうか?」と。

それは、「良いものしか広めたくない」という使命感というよりは、
ただ、自分の中で、嘘をつけないだけ。
恰好つけているわけでもなく、不器用なだけ。

私は、自分に嘘を課すことがどうしてもできない。
使命感よりも、それしか響くものがなかったからなだけ。
そのときから、あまり変わっていないのだろうと思います。

結局、私は、私が生きていることを実感するために、
自分が信じることで生きることしかできないがために、
日々、ただもがいているだけなのです。

それでも、そのもがきに共感して、応援してくれる人がいる。

「ありがとう。でも、使命感なんかじゃない。ただ、その生き方に抗えないだけ。」

それが、私の彼への答えでした。

編集後記


この時期は、入学・卒業、進級や異動、決算に予算…。
年度が変わるタイミングで、複雑な感情を抱えることも多いですよね。

もし、うまくいかないことや不安なことがあっても、
「ああ、そうですか。そういうのがお好みなんですね~。
それならこっちも楽しんでやろうじゃないの」
そんなふうに、ちょっと余裕を持って、気持ちを切り替えていきたいと思います。

皆さまも、ぜひ一度深呼吸を。

それでは、次回もお楽しみに!

山内 綾子