シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

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2024.9.18号 VOL.250
懐かしの「イイナー」との再会

こんにちは。株式会社シンカの山内と申します。

つい最近9月が始まったばかりだと思っていたら、もう後半。
今週からようやく秋の気配が感じられるようになりそうですね。

夏が長くなっている分、これから年末まで
あっという間に過ぎていくのだろうと想像しています。

1日1日をより大切にしながら、2024年の残り3ヶ月半も充実した時間を
過ごしていきたいですね。

それでは、『真価と進化 2024.9.18号』、最後までお付き合いください。


懐かしの「イイナー」との再会


先日、休日の子どもの昼寝時間を見計らって、
映画「インサイド・ヘッド2」を一人で鑑賞してきました。

●概要(映画.comより引用)
人間が抱く「感情」たちの世界を舞台に描き、
2016年・第88回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞した
ディズニー&ピクサーのアニメーション映画「インサイド・ヘッド」の続編。

少女ライリーを子どもの頃から見守ってきたヨロコビ、カナシミ、イカリ、
ムカムカ、ビビリの感情たちは、転校先の学校に慣れ新しい友人もできたライリーが
幸せに暮らせるよう奮闘する日々を過ごしていた。
そんなある日、高校入学を控え人生の転機に直面したライリーの頭の中で、
謎の警報が鳴り響く。戸惑うヨロコビたちの前に現れたのは、
最悪の未来を想像してしまう「シンパイ」、誰かを羨んでばかりいる「イイナー」、
常に退屈&無気力な「ダリィ」、いつもモジモジして恥ずかしがっている「ハズカシ」という、
大人になるための新しい感情たちだった。


親子連れが多く、鑑賞後は、ほっこりした気持ちになるだろうと想像していましたが、
最後のシーンでは、思わず涙がこぼれてしまいました。

いくつか泣きポイントがあったなかで、特に心に残ったのは、
ライリー(と感情たち)が、「自分の全てを受け入れる」自己受容の瞬間です。
人に優しく、明るく前向きな自分も、誰かを羨んだり、不安に駆り立てて取り繕ったりする自分も、
すべてを含めて、「これが自分なんだ」と受け入れる姿が印象的でした。

ライリーは13歳ですが、私はその境地に少し近づいたのが高校生くらい、
そして、本当に自分を丸ごと受け入れられるようになったと実感したのは、
30代半ば頃のことだったと思います。
「こうありたい」という理想が高かったのかもしれません。

さて、今回のシリーズから新たに登場した「イイナー」は、
小さい身体で、目がキラキラしていて、誰かを羨む感情を象徴するキャラクター。
ライリーが先輩の髪型を羨む場面を見ながら、私も昔、羨んでいたものたちが蘇ってきました。

・小学4年生のとき、ミニバスのボールを入れるために欲しかった「黄色いアパレルショップの袋」
 メンバーの大半がなぜかその袋でボールを持ち運んでいて、
 その袋が欲しいが故に、そのショップに服を買いに行きました。

・中学2年生のとき通って食べていた、ショッピングビル内のおにぎり屋さんの「きゅうりのアリラン漬け」
 なぜか同級生の間で流行っていて、母と札幌の街中に出かけた際にも
 他にもいろんな選択肢があるのに、あえて食べに行っていました。

・中学3年生のとき、塾で使っていた「無印良品の黒いペンケース」と、ノーブランドの「黒いナイロンリュック」
 塾仲間のちょっと大人びた同級生が、黒のアイテムが多かったのに憧れていました。

今思えば、なんであんなに必死だったんだろうと思いますが、
そんな一生懸命だった自分を思い出すと、懐かしくて少し愛おしくもなります。

皆さんにも、ちょっと恥ずかしいけれど懐かしい、
「イイナー」の思い出はありますか?

本作品は、深いところまで緻密に計算されているであろう構成でありながら、
説教臭くなく、大人も子どもも、純粋にエンターテインメントとして楽しめる作品で、
それもまたアニメの素晴らしさだなと思いました。

娘がもう少し大きくなったら、今度は一緒に観て、
どんなことを感じるのか、ぜひ聞いてみたいと思います。

編集後記


席を立ち、シアターを出るときには、
帽子を深くかぶって涙の痕跡を隠そうとしている自分に気づきました。
どうやら「ハズカシ」が発動していたようです。

こうして、自分の感情を振り返るときに、
あの可愛らしいキャラクターたちを思い浮かべるのも、この映画ならではの楽しみです。

それでは、次回もお楽しみに!

山内 綾子