シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

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2024.6.5号 VOL.237
音楽の力を借りよう

こんにちは。株式会社シンカの稲村と申します。

6月は衣替えの季節ですね。衣替えついでに不要なものを整理してフリマに
出してみようかとか、部屋の模様替えもしてみようかとか、考えるものの、
いざ週末になって まとまった時間が出来ても、どんよりした天気にやる気を
削がれたり、何やかんや理由を付けて先送りにしてしまう事はありませんか?

やる気をアップさせたい、元気になりたい、そんな時、音楽の力を借りてみる
のはどうでしょうか?
今回は、応援ソングを興味深い情報と共にご紹介します。

それでは、『真価と進化 2024.6.5号』、最後までお付き合いください。


音楽の力を借りよう


先日、NHK『あさイチ』で自分応援ソングを特集していました。
おそらく、歌詞が、元気付けられるもの、寄り添ってくれるものであること、
又は、部活動や受験などで自分が頑張っていた頃に聴いていたからといった理由で
選曲されたものが多いのだろうなと思いながら見てみると、それだけでなく
学術的な分析もあり、興味深かったです。

街角インタビューおよび視聴者から寄せられた回答 2000以上の中で
支持が最も高かったのは、こちらの曲でした。
「それが大事」(1991年)大事MANブラザーズバンド
なるほど、これは納得。

他にも、定番曲が並びます。
「贈る言葉」(1979年)海援隊
「ファイト!」(1983年) 中島みゆき
「夢をあきらめないで」(1987年)岡村孝子
「人にやさしく」(1987年)THE BLUE HEARTS
「愛は勝つ」(1990年)KAN
「希望の轍」(1990年)サザンオールスターズ
「どんなときも。」(1991年)槇原敬之
「何度でも」(2006年)DREAMS COME TRUE
「俺たちの明日」(2007年)エレファントカシマシ
etc.

ここまでは、凡そ私も予想していたような内容でしたが、
ここから、学術的分析のパートです。

音響心理学の専門家である京都精華大学の小松正史教授によると、
やる気が出る曲の特徴は2つあるとのことです。
1.だんだん盛り上がる曲。(例:クラッシックの「ボレロ」)
2.曲の途中でリズムの変化や転調がある曲

この2つを兼ね備えた最強の一曲が
Mrs. GREEN APPLEの「ケセラセラ」だとのこと。
転調や、4拍子から3拍子への拍子の変化などでやる気を刺激し、
曲の後半での転調 & 拍子のダブルの変化もあります。

私の好きなドラマの主題歌でもあり、登場人物達が物語の後半に向かうにつれて
前向きになっていく内容と相まって、何となく私も「好きだな、元気出るな」と
感じていましたが、こんな根拠があったとは、驚きつつ腑に落ちました。

小松教授は「家事」が はかどる曲も教えて下さいました。

・掃除機がけ作業がはかどる曲は?
「TOMORROW」(1995年)」岡本真夜
掃除機の音に負けないメロディで、且つ、前後に動かすリズムがぴったり

・お風呂掃除がはかどる曲は?
「田園」(1996年)玉置浩二
歌詞を唱えながら作業をするとはかどる

・食器洗いがはかどる曲は?
「My Revolution」(1986年)渡辺美里
渡辺美里さんの声は水の流れる音に消されにくい

・洗濯作業がはかどる曲は?
「どんなときも。」(1991年)槇原敬之
もくもくと作業する孤独感に寄り添ってくれるメロディ

・料理がはかどる曲は?
「終わりなき旅」(1998年)Mr.Children
メロディの変化が多く、料理を生み出す創造性を刺激する

そして、全ての家事に使える究極の1曲はコチラ
「ultra soul」(2001年)B’z
その理由は下記の通りです。
・アグレッシブな感情を引きおこす
・変化に富んだ楽曲でやる気スイッチオン
・サビが口ずさみやすく、脳内で鳴り続ける
・孤独感を包みこみ、鼓舞してくれる
なるほど。ひと仕事終えて曲に合わせてドヤ顔で決めポーズを取りたくなりますね。

B’zの曲では、「LOVE PHANTOM」(1995年)を断捨離の時に使っているという
視聴者からのオモシロメッセージもありました。


また、運動する気がおきる曲も紹介されていました。
こちらは、音楽と運動の関係に詳しい神戸学院大学准教授の河瀬諭さんによるものです。

音楽は疲労感も軽減するとのことで、オーストラリアの実験では、音楽を聴きながら
ランニングをした人は、聴かない人に比べて疲れるまでの時間が20%近くのびたという結果も。

1分間に120拍程度のテンポの曲は、脳の運動に関連する部分が活性化するため、
体を動かしたくなる感覚が起こるそうで、初心者にオススメとのことです。
1分間に120拍の曲の例はコチラ
「負けないで」(1993年)ZARD
「ガッツだぜ!!」(1996年)ウルフルズ
「恋するフォーチュンクッキー」(2014年)AKB48
「さよーならまたいつか!」(2024年)米津玄師

1分間に120拍は、ちょっとゆっくり目です。慣れてきたらテンポを上げて
自分が心地よいリズムの曲を見つけるといいですね。
拍数は「曲名 テンポ」、「曲名 BPM」等で検索すると見つかるようです。
ちなみに、マラソンの高橋尚子選手が金メダルを取った時によく聞いていた
hitomiさんの「LOVE2000」は1分間に170拍です。

運動中は、外の音も聞こえるようにし、周りに注意を払ってお楽しみください。

≪参考≫NHKあさイチホームページ
https://www.nhk.jp/p/asaichi/ts/KV93JMQRY8/recipe/te/77Q2V5LYK9//


編集後記


自分応援ソング、定番曲以外にも、皆さん独自のものがあるのではないでしょうか。
私には、願掛けのように、受験前夜などに聞いていた曲があります。
「Overnight Success」(1984年)テリー・デサリオ
50代くらいの方はお分かりでしょうか?SONYのカセットテープのCMで流れていた曲です。
なんとなく、寝ている間に、覚えたことが定着してうまくいくような気がして。
本当に、レム睡眠中に、脳は海馬に記憶を定着させるのだそうですね。
それを知った時、こじつけ気味の自分応援ソング、侮れないなと思いました。
久々に聴いてみようと思います。

それでは、次回もお楽しみに!

稲村 祥子