シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

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2024.3.27号 VOL.227
ダイバーシティと脳の省エネ

こんにちは。株式会社シンカ代表の田中です。

今シーズンのドラマで私が一番好きだったのは、
原田泰造演じる「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」でした。

ダイバーシティをテーマにした、いわゆる便乗系ドラマですが、
私個人としては非常に勉強になり、感動しました。

思い返してみると、最近「違和感」に接する機会が多く、
少しは脳みそをアップデートできたのではないかと思います。

今回は、最近体験した様々な「違和感」から得られた考察をご紹介します。

それでは、『真価と進化 2024.3.27号』、最後までお付き合いください。


ダイバーシティと脳の省エネ


まずは、最近の私の体験と気づきを、いくつかご紹介します。


●ドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」
https://www.tokai-tv.com/oppan//

主人公・沖田誠(原田泰造)の、ひきこもりの息子・沖田翔(城桧吏)は、
ゲイであることが原因で不登校になっていたかと思いきや、
男子が恋愛対象なのではなく、「メイクなど、キレイなものが好き」なだけ。
→1人1人、好きは異なる。


●パラスポーツ選手「中尾有紗さん」
https://www.instagram.com/a.rin_coo//

2015年に日本選手権三段跳で優勝後、トレーニング中に脊髄損傷の大けがをし、
以後、下半身不随に。さぞかし悲しい思いをされたのだろうと「可哀そう」
と思ってお話を伺っていたら、「私は、全然落ち込まなかったんですよ」と一言。
→「障がい者=可哀そう」ではない。


●筆談カフェ「桐林館」
https://www.instagram.com/torinkan/

「音声を使わないコミュニケーションを楽しむ」カフェ。
お話を伺うと、「難聴者にもグラデーションがあり、手話ができる人は
幼い頃から全く聞こえなかった4人に1人くらいしかいない。」
→「難聴者=耳が聞こえない人=手話しか通じない」ではない。


●リバーウォーク体験
https://www.instagram.com/p/C4cm1CKLH7i/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==/

「私は川に住む生き物が好きで好きで仕方なくて、参加しました」
という方が多数。「こんな寒い季節に、そんなに川に生き物っているの?」
と思って参加したら、少し石や落ち葉をひっくり返せば、生き物がザクザク。
→川も多様な生き物の宝庫。それが好きで好きでたまらない人がいる。


私は、岩手の田舎から東京に出てきた時、道行く人全員の顔を1人ずつ、
ジロジロ見る癖がありました。でも今は、無表情でスルーしています。
これは、いちいち1人1人の顔を見ていると、脳が疲れて具合が悪くなって
しまうため、人酔いを回避するために自然と身についた習慣です。

同様に、私たちは世界を「男/女」「健常者/障がい者」「大衆/オタク」に分類して、
「女性は大概、シャレオツなイタメシが好きだ」(バブル時代)のように、
「傾向」を捉えて、脳みそを省エネ化して、なんとか毎日を生きています。

よく言われることですが、ダイバーシティはもはや女性やLGBTQ差別に
限った話ではなく、1人1人をきちんと認識するというステージに突入しています。

この組織能力は、企業がSDGsを実践していないと批判されるのを回避するのみならず、
人手不足の解消や、研究開発、商品開発、マーケティング、生産性向上、
セールス、アフターフォローすべてに応用されると素晴らしい成果をもたらす
可能性を秘めていると感じます。

画一的な処理はAIがやってくれるようになっていきますから、
人間である私たちは、「脳みその省エネ」を少しだけ我慢して、
「違和感」を感じる体験をすることに、どんどんチャレンジしていくことが
とても重要なのではないかと、最近はますます感じています。

編集後記


「これからの時代は、『多くの大衆』が求める『弱い』ニーズより、
『たった1人』が求める『強烈な』ニーズを徹底的に満たせ」
と、どこかの有名なマーケターが言っていたのを思い出しました。

何でもデジタルで調べて、考えて、まとめられる時代です。
それは、もはや誰でもできることになりつつあります。

やはりこれからの時代は、リアルを体験している人の方が強いですね。
どんな業種であっても、商売相手は「リアルの人間」ですから。

それでは、次回もお楽しみに!

田中 裕也