2024.1.10号 VOL.216
努力<夢中?
こんにちは。株式会社シンカの分部と申します。
2024年元旦から、能登半島地震、羽田空港衝突事故と、
大変悲しい出来事が続いてしまいました。
この度の災害におきまして、被災された皆様には、謹んでお見舞い申し上げますと共に、
皆様の安全と、一刻も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
私自身、新潟の実家で年末年始を過ごしておりました。
震度5弱の中、幸いにも被害はありませんでしたが、
周囲の友人からは、壁の崩落や家が傾いている等、少しずつ耳にするようになってきており、
災害が大変に身近な出来事であることを感じています。
自衛隊や電力関係などの仕事をしている友人らが、緊急対応している様子等も聞いており、
頭が下がる思いです。多くの方に支えられている日々の日常に感謝いたします。
一人一人が自身にできることを考え、小さなことでも行動に移していくことが大事ですね。
それでは、『 真価と進化 2024.1.10号』、最後までお付き合いください。
努力<夢中?
「努力は夢中に勝てない」
こんな言葉があるのをご存じでしょうか。
私自身は、正直いうとあまり好きな言葉ではありません。
努力しても無駄だといわれてるように感じるからです。
また、夢中になれることって何だろう?と変に内省を始めてしまい、
やりたいことがわからない自分にがっかりしたり。
子どもの頃のほうが夢中になるスキルは高かったように思います。
昔の自分と比較して、劣等感を抱いている気持ちもあるのかもしれません。
それでも「夢中になること」の無敵さは、なんとなくわかります。
時間を忘れて1つのことに没頭していると、おどろくほどの集中力が発揮され、
気づいたときには、脳のリフレッシュ効果を実感するとともに幸福感を得られます。
そしてまたこの感覚を求め、継続したくなる・・・というポジティブなスパイラルを手に入れられます。
(私の場合は、15年続けているいけばなのお稽古の時間がこれにあたります)
心理学者のミハイ・チクセントミハイによって提唱された「フロー理論」。
フローとは、時を忘れるくらい完全に集中して対象に入り込んでいる精神的な状態を言います。
フロー状態に導く条件は以下の通りです。
①現在の能力を伸ばす挑戦の機会
②明確で手近な目標
③即座のフィードバック
④焦点の絞られた集中
⑤行為と意味の融合(自己・行為・環境の一体化)
⑥自意識の消失(他者からどう見られるかの意識がなくなる)
⑦自分の行為を統制できるという感覚
⑧時間的経験のゆがみ
私の理解としては、
・手の届きそうな目標であること
・自分なりの努力で達成ができるように思えること
・周りの目を気にしていない状態であること
というのがポイントなのかなと捉えました。
少し意外なのは、自分が好きかどうか、やりたいと思っているかどうか、
というのは関係がなさそう、という点です。
内的動機とは関係なく、夢中状態を意図的に作り出すことができるということですね。
やりたいことは何か?と頭で考える前に、
人から誘われたからなどのちょっとしたきっかけなどを生かして挑戦してみる
そしてそれを少し努力してみる、少し続けてみる
そんな経験をたくさんすることが、まずは大事なのではないかと思います。
「努力は夢中に勝てない」のではなく、
「努力の先に夢中が待ってる」というほうが個人的にはしっくりします。
私の尊敬する田中角栄氏の言葉をご紹介します。
-----------------------
僕は運だけでここまで来た。
人間の一生というのは、結局、運だ。
実力があり、いくら自分が自負してもダメなものはダメ。
努力、努力。
努力と根気と勉強。
こういったものが、運を捕らえるきっかけになる。
田中角栄
-----------------------
政治に夢中だった田中角栄氏も努力・根気・勉強の方でした。
その先ではじめて、運をも手に入れられるということ。
努力に勝るものはありませんね。
今年もおそらく、予想外のことがさまざま起こると思いますが、
努力を怠らず、謙虚に真摯に、しなやかに、精進してまいりましょう。
フロー (心理学)(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC_(%E5%BF%83%E7%90%86%E5%AD%A6)
「しあわせ」が企業価値を高める ウェルネス経営のススメ -活動の原点となった「フロー理論」
https://project.nikkeibp.co.jp/ESG/atcl/column/00014/120600014/?P=2
編集後記
小栗旬さんが、某CMで「自分で決めることが大事」と言ってますが、
本当にその通りだなぁと思います。
やりたいかやりたくないか、好きか嫌いかはおいておいて、
自分で「やる」と決めることが大事ですよね。
私自身の課題は「時間」。
時間がないことを言い訳に「やる」と覚悟を持ててないことがたくさんあります。
今年こそは、言い訳していた自分に喝を入れて、時間の使い方を見直したいと思います。
それでは、次回もお楽しみに!
分部 理恵