シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

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2022.10.12号 VOL.157
ネジってドラマチック! ~気になる共通項を探って~ 『 真価と進化 2022.10.12号 』

こんにちは。株式会社シンカの稲村と申します。

「秋の日はつるべ落とし」と言いますが、このところ日が暮れるのが早くなったと感じます。
夕方を表す日本語は「黄昏時」「夕焼け時」「薄暮」など様々なものがありますね。
その中に「夕まづめ」という言葉があるのをご存じでしょうか。
最近観たドラマ2作品の中で使われていて、きれいな響きの言葉だなと調べてみると、
釣り用語のようです。日の入前後の時間帯は、魚の活性があがり、食い付きが良い為、
よく釣れるのだとか。日の出も同じ現象があるので「朝まづめ」という言葉もあります。
なるほど、観たドラマのうち一つは釣りを題材にしたものでした。

たまたま見た全く別の小説やドラマなどの中に、同じ言葉や同じ設定が出てくると、
気になってしまう事はありませんか。
私がひそかに「多いな」と思っていた設定が、この秋も出てきたので、
ちょっと調べてみました。

それでは、『 真価と進化 2022.10.12号』、最後までお付き合いください。



ネジってドラマチック! ~気になる共通項を探って~


先週始まった朝ドラ『舞いあがれ!』の主人公の父親はネジ工業を営んでいます。
私は、「あっ、またネジ工場。多いな、ネジが出てくる作品。」と心の中でつぶやきました。

朝ドラだけでも、あと2作品思い浮かびまた。
『ファイト』でもヒロインの家はネジ工場を営み、
『梅ちゃん先生』では、後にヒロインと結ばれる幼馴染の家でネジを作っていました。

草彅剛さん主演の『恋におちたら?僕の成功の秘密』でも、ネジ工場を経営。
『家政夫のミタゾノ』の中にもネジ工場を扱った回がありました。

池井戸潤さんの作品にネジがよく登場することには、お気付きの方も多いのではないでしょうか。
『半沢直樹』で半沢の父親が営んでいたのはネジ工場。
『七つの会議』でもネジがキーアイテムになっていますし、
『空飛ぶタイヤ』では、ネジの種類の一種であるナットの緩みが事故原因でした。

お笑い好きとしては、中川家の礼二さんが演じるネジ工場の社長も忘れてはなりません。

どうやら"ネジ"はドラマチックアイテムのようです。
その理由を私なりに考えてみました。

"ネジ"は、知育玩具にもなるような子供からお年寄りまで知っている身近なアイテムでありながら、
小惑星探査機「はやぶさ」に使われているネジのエピソードなどでも知られるように、
緩まない、折れない、精密なネジを作るには、高度な技術を要することが、
推して知られている(知られるようになった)アイテムでもあります。

職人さんがコツコツと細かい作業で仕上げる、縁の下の力持ちというイメージもあるので、
古くからの日本人の美徳に訴えかけるということもあるかも知れません。

今は"ネジ"に触れる機会が少なくなった人にとっても、子供の頃に作った模型や、
親が日曜大工(DIYというより日曜大工)で作ってくれたものが思い起こされる
というノスタルジー感も、いかにも日本人が好きそうです。

映像作品であれば、大規模なセットを組まなくても、ネジを作っていると分かる
というところも、ネジ工場が多く登場する理由のひとつかも知れません。
細かい機械や部品の作り込みの方が大変かも知れませんが。

また、工場が社長の自宅に隣接しているという場合が多く、現場に出向く建設業などと比べると、
物語の主人公の生活に密接しており、自ずと親が働く姿を間近に見ることになります。
実際は経営が堅調な工場もあるのでしょうが、人の好い社長さんが切り詰めてやっている
というイメージを多く持たれているようなので、そこもドラマになり易いポイントでしょう。
(もしかしたらこのイメージは小説やドラマからの逆輸入という可能性もありそうですが。)

"ネジ"は小型のものが多いので、お守りや戒めの為に身に着けているというシーンも見かけます。

なるほど、物語で扱われ易い理由を考えていくと、やはりドラマチックに感じます。
うちの父親も職人でしたので、こういったアイテムが出てくる作品に弱いのだなという気付きも。

夕まづめからの秋の夜長、気になる共通項とその出現理由を探ってみるのはいかがでしょうか。
その作業で自分の趣味趣向が再認識されるのも面白いと思いました。
自分の趣味趣向にあった仕事や生活へのアプローチ方法・楽しみ方が見つかるかもしれません。
と、それは言い過ぎですかね(笑)


<参考>
一般財団法人日本ねじ工業協会50周年記念「ねじ」エッセイ・小論文コンテスト
http://www.fij.or.jp/pdf/essay67.pdf


ニッポン放送NEWS ONLINE ~従業員23人の町工場が、なぜ「はやぶさ2」のネジを製造したのか~
https://news.1242.com/article/266038


編集後記


沢山の"ネジ"が使われているであろうモノのひとつに「鉄道」があります。
来る10月14日に"鉄道開業150周年"を迎えるのだそうです。
オフィス最寄りの新橋駅は、鉄道の起点となった駅ですので、
記念イベントが開催されるようです。特に鉄オタという訳ではないのですが、
150周年と聞くと、行ってみたくなります。

また、JR全社と全国の私鉄、公営交通がコラボし、日本の鉄道事業の
歴史を紹介しているスペシャル動画が公開されています。
ネジのドラマ性に注目するような私にとっては、感動の作品でした。
12分と長尺ではありますが、よろしければお時間のある時にご覧ください。
https://youtu.be/AKPlOaVsVWo


それでは、次回もお楽しみに!

稲村 祥子