2022.8.24号 VOL.150
いつもと違う休日を過ごしてみたら・・・『 真価と進化 2022.8.24号 』
こんにちは。株式会社シンカの村井と申します。
夏休みも終盤となり、宿題も追い込みモードの頃ですね。
皆様はどんな夏休みを過ごされたでしょうか。
(または、過ごす予定でしょうか。)
休日の過ごし方(楽しいこと)でも、ときには変化が必要かもしれません。
今回は「いつもと違う」をテーマに過ごした夏休みのお話です。
それでは、『 真価と進化 2022.8.24号』、最後までお付き合いください。
いつもと違う休日を過ごしてみたら・・・
人にはそれぞれの大切にしている楽しみ(趣味)がありますよね。
休日はその楽しみに没頭することも多いと思います。
ちなみに私のそれは、スポーツの応援や体験、神社巡りウォーキング、
スイーツが評判のカフェ巡りなどです。
この夏は今まで興味もなかったことにあえて触れてみたいと思いました。
芸術大学で博士号取得を目指している友人にプランニングしてもらい
「いつもと違う休日」を過ごすことができました。
『美術館に行ってアートに触れる』休日
美術館に行くというはデートやお出かけの代表格らしいのですが、
美術館、美術自体に興味が無かった私です。
そんな私でも楽しめそうな美術館を2つセレクトしてもらいました。
最初に向かった「箱根ラリック美術館」
展示されている作品はブローチや髪飾り、香水瓶や花器などが中心です。
一人の芸術家の作品をお庭や美術館の空間全体で演出している点が素敵で、
併設するレストランでお庭を見ながらのお食事も美味しかったです。
実は、一番心に残ったことは、大学生と思われる若い男性二人が美術館の
お庭を見ながら楽しそうに談話している姿を見たことです。
次に向かった「ポーラ美術館」
自然と調和した美しい造形の建物がまず目をひきました。
教科書で見たことがあるモネやルノワールなど著名画家の貴重な代表作や、
美術史において重要な作品を体系的に鑑賞できます。
作品を目の前に、友人が西洋アートの歴史を説明してくれたおかげで、
長い年月の中でのアートの変遷を知り、好奇心が刺激されました。
〇● 超簡単!西洋アートの変遷 ●〇
神や宗教に関する事象を描いた作品
↓
現実をリアルに描く肖像画などの作品(写真の役目)
↓
<!写真の発明・普及> 表現方法の探求が始まる
写真では出来ない表現の探求、一瞬の印象や作者の個性が現れる作品
↓
「答え」がない、観る人に考えさせるような作品
↓
非常に多様な現在の作品
アート史において大きな節目であった写真の発明の以前と以後の違い、
時代の流れの中で起こる戦争や疫病の流行の影響、
「ジャポニスム」と呼ばれる世界的な日本美術ブームの影響、
少しばかりの自分の日本史や世界史の知識とその作品との関連性の
点と点がちょっとでも繋がると、嬉しい気持ちになりました。
<いつもと違う休日を過ごしてみた結果>
作品そのものの価値や評価は正直、理解できません。
作者の生きた時代がどんな時代だったか、どんな人生を過ごした人なのか、
どんな経緯でこの絵は今、ここに飾られているのか、
この絵を見ているこの子は、今どんなことを感じているのだろうか、
予期せぬ方向から、好奇心を刺激されていました。
「ほんのわずかな興味を持てば、つまらないものではなくなる」
いつもと違う休日を過ごした結果、気づくことができました。
【箱根ラリック美術館】
アール・ヌーヴォーとアール・デコの時代を駆け抜けた宝飾と
ガラス工芸作家、ルネ・ラリックの美術館。
小川が流れるお庭や併設するレストラン、カフェもおすすめです。
http://www.lalique-museum.com/
【ポーラ美術館】
印象派から現代アートまで約1万点の作品や作家たちと出会える美術館。
森の中にたたずむ建物の造形が素晴らしいです。
https://www.polamuseum.or.jp/
編集後記
今回行った美術館は箱根湯本からバスで30分の立地にあるのですが、
どちらも共通して、アート鑑賞を楽しむ若者が多いことに驚きました。
さらに驚いたのは、ポーラ美術館のコレクションは創業家2代目の鈴木常司氏
の個人コレクションだということです!
その膨大な財力と美意識、感性、いったいどんな人物だったのでしょう。
良い感じでアートの世界への興味、関心が高まってきてるので、
10月上野の東京美術館で開催される「展覧会 岡本太郎」に行って、
岡本太郎の世界観を体感してみたいと思っています。
それでは、次回もお楽しみに!
村井 一美