2022.7.20号 VOL.146
なぜ野球場のビールは美味しいのか『 真価と進化 2022.7.20号 』
皆さんは多少割高でも購入してしまうものは何かありますか。
通勤途中のアイスコーヒー、銭湯上がりのコーヒー牛乳など、
一見非合理だけど買ってしまう人が多いのはなぜでしょうか。
今回は野球場でついつい私が買ってしまうものに関するお話です。
それでは、『 真価と進化 2022.7.20号』、最後までお付き合いください。
なぜ野球場のビールは美味しいのか
先日、私は友人と埼玉県のベルーナドームに野球観戦に行きました。
ドームとは名ばかりの壁がない変わった球場で、空調もなく高温で、
そのせいか観戦中に1杯750円もするビールを2杯も飲んでしまいました。
ただ、久々に野球場で飲んだビールはかなり美味しく感じました。
暑さもありますが、約20キロのサーバーを担ぎ動き回る売り子の方が、
笑顔いっぱいに接客する様子や、応援していたソフトバンクホークスが、
最終回に逆転し勝利したこともビールの味に影響したような気がします。
このように多少割高でも様々な要因でポジティブな印象を持ち、
ついつい野球場でビールを購入するようなことを心理学用語で
感情ヒューリスティックと呼ぶそうです。
ヒューリスティックは経験則や先入観に頼り判断することで、
人間は感情に任せ、意思決定をしてしまうこともあるようです。
野球場のビール程度であれば、さほど家計の影響も少ないですし、
思い込みでも普段より味を美味しく感じられるメリットもあります。
しかし、この思い込みがネガティブに働く可能性もあります。
例えば、私が仕事を始めたての頃、信頼する上司のアドバイスを鵜呑みにし、
細かい事情を加味せずに動いてしまい、良い結果に結びつかなかったということがありました。
また、客観的に見て重要な内容でも自分にとって苦手な人からの仕事は
後回しにし、好意的な人からの仕事を優先してしまうこともありました。
リクルートマネジメントソリューションズの調査によると、
今年入社した新入社員が上司に期待していることとして、
約3割の人が、好き嫌いで判断をしないを挙げています。
好き嫌いの感情を持つのは仕方ないですが、仕事の判断に影響され、
適切な意思決定ができなくなる事態は避けなくてはと感じました。
一方、楽しい雰囲気に影響され、お酒を美味しく感じられるような
ポジティブな思い込みは、これからもうまく活用していきたいです。
参考
リクルートマネジメントソリューションズ「【調査発表】新入社員意識調査2022」
https://www.recruit-ms.co.jp/press/pressrelease/detail/0000000377/
編集後記
本日7月20日はTシャツの日だそうです。
TシャツのTがアルファベットの20番目であることや、
昔7月20日が海の日だったこともあり制定されました。
うだるような暑さが続きますが、涼しい服装で乗り越えましょう。
それでは、次回もお楽しみに!