2022.7.6号 VOL.144
フィクションを楽しむ力『 真価と進化 2022.7.6号 』
こんにちは。株式会社シンカの稲村と申します。
7月です!多くの夏ドラマが始まる週にメルマガ執筆当番が回ってきたからには、
ドラマネタを書かないわけにはいかないと自意識過剰なテレビっ子の使命感から、
ドラマをはじめとするエンタメの楽しみ方について、最近思うところを綴っていきたいと思います。
それでは、『 真価と進化 2022.7.6号』、最後までお付き合いください。
フィクションを楽しむ力
近年、様々なメディア・ツールが増え、テレビの楽しみ方も多様になりました。
私も 以前のメルマガで、ネットで他の人の感想を見て共感したり、
サイドストーリーを見たり、伏線探しを楽しんだりしていると書いたことがあります。
ただ、そういった楽しみ方に合った作品ばかりでは無いことに気付きました。
推察を楽しみたくなるサスペンスや、伏線回収が秀逸な作品が立て続けてあると、
全ての作品にそれを求めてしまいがちです。
求めていたものと違った時にガッカリしたようなコメントをネット等で見かけますが、
その作品が悪い訳では無く、送り手と受け手の期待の方向が違ったのではないかな
と思うことがあります。
批判めいたコメントをされている作品やシーンを、自分は単純に楽しんでいた場合、
「私の感覚が鈍いのか?古いのか?」と悲しくなったこともありましたが、
「いやいや、それはフィクションとして細かいことは気にせず楽しもうよ」と
開き直る事も多くなりました。
何に対しても能動的であることが美徳のように語られがちですが、
受動的に楽しんだって良いと思います。
プライベートでの楽しみまで、全て能動的では疲れてしまいます。
もちろん、先に述べたように推察などして能動的に楽しむことに適した、
自然とそうしたくなる作品もありますから、区別して楽しむ力が必要だと思われます。
区別の基準は人それぞれだと思いますが、ファンタジーはもちろんのこと、
アクションやコメディ、現代劇でないものあたりが、
送り手の"フィクションとして楽しんで欲しい"というメッセージが分かりやすいと思います。
コンプライアンスが重視される中、ヤンキーものが人気な理由もそこにある気がします。
ケンカはお芝居の中の事と区別し、「身内や仲間を助けるため」というハートの部分には熱くなれる。
大金持ちと庶民や天才同士のラブストーリーなども受動視聴に向いていそうです。
身近に転がっているお話しではないので、リアリティを検証し難く
素直に受け取って楽しめます。
詐欺師や泥棒が主人公の作品も、実際は犯罪だと分かり切っていますから、
ねずみ小僧的なストーリーに単純にスカッと出来るのではないでしょうか。
暑い夏は、コンを詰めて考えるのがしんどい季節です。
考えるのに疲れたら、頭を空っぽにして、画面やスクリーンに向き合ってみるのも良いのではないでしょうか。
編集後記
先日、『シン・ウルトラマン』を観てきました。
特撮モノも、theフィクションとして楽しめますね。
4DXだったので、アトラクションとしても楽しめましたし、
観た後は考えさせられるものもあったりと、良い時間を過ごせました。
次に4DXで観たいと思っているのは『トップガン マーヴェリック 』ですが、
人気でなかなか予約が取れません。
通常上映でも十分に面白いと評判ですが、
ロングラン上映となって、いつか4DXの席が取れることを祈っております。
それでは、次回もお楽しみに!
稲村 祥子