2022.6.8号 VOL.140
対価を支払う顧客の気持ち 『 真価と進化 2022.6.8号 』
こんにちは。株式会社シンカの分部と申します。
コロナウィルスも落ち着きを見せ始め、人の移動が多くなってきました。
電車の中の人が増え、そして少しずつ、新橋の飲み屋街にも人が戻ってきたように感じます。
閑散とした新橋をみるのは悲しかったので、とても嬉しい光景です。
熱中症を危惧し、マスクに対する意識も少しずつ変化してきましたが、
人の目を気にする方も多いので、もうしばらくマスク生活は続きそうですね。
今回は、私の通う美容院のお話です。
『 真価と進化 2022.6.8号』、最後までお付き合いください。
対価を支払う顧客の気持ち
私は、社会人になってからずっと同じ美容院に通っています。
神奈川を中心に店舗展開をしているチェーン店で、
東京都心にも数店舗あることもあり、
自身が神奈川から東京に引っ越してくるにしたがって、
店舗をかえつつ、同じブランドの美容院に通い続けています。
その理由は、担当してくれる方全員がとても魅力的だったからでした。
一人目の方は、私が新入社員のときに担当してくれた方で、
私の希望を聞きつつも、
「顔の形が丸いから、前髪は短くないほうがいい」
「右目が一重、左目が二重だから、左目が目立つほうがいい。
だから分け目は左側にするべき」
など、色々と提案してくれる方でした。
人の顔のつくりにまで、とくにネガティブに思ってる部分にまで踏み込んで、
提案をしてくれる方がいることに、衝撃を受けました。
新入社員の私にとって、同じ年齢にも関わらず、
仕事への誇りや自信、こだわりをヒシヒシと感じて、
違う土俵にいるものの、社会人としての刺激を大変受けたものでした。
そして彼は、やはり仕事がとてもできる方で、
新店オープンに駆り出されるため、2年ほどで異動となったのですが、
後任として紹介いただいた方が、これまた私との相性ばっちりの同い年の女性でした。
とにかく話が面白い方で、一緒に笑いすぎて髪が切れず、想定以上に長時間になることも。
友達に髪を切ってもらってるという感覚で、その方に会うために通っていました。
ずぼらな性格であるところが共通点ということもあり、3か月以上放置しても、
行くときに全く恥ずかしくないという安心感もありました。笑
美容師は、異動だけでなく、独立する方、育休とともに退職される等、
プロフェッショナルの世界だからこそ、非常に働き方が多様で、
担当がその後も何人も変わりました。
それでも、一人目の方から印象は変わっておらず、
皆さんそれそれが、私個人をみてくれているスタンスを感じ、
担当が変わっても安心してお任せできるということが、
大変満足につながっていました。
が、しかし・・・
ここ一年ほど、担当してくださる方からは、
見てくれていると感じることが減ってしまいました。
店舗の中でも責任あるポジションの方で、大変忙しいこともわかりますし、
いつも店舗全体に気を配り、若手に対して指示を出したり、
常にに全体マネジメントをしなければならないということはわかるのですが、
以前話したことを覚えてくれていなかったり、
要望を聞いてはくれるものの、それ以上に何かをアドバイスくれたりすることがなく、
よきようにやってほしい、任せたいと思っている私の気持ちを
感じ取ってもらえていないなとさみしく感じています。
ビジネスとしては、髪を切る技術に対して対価を払っているわけですが、
一人の顧客としては、それ以外に価値を感じてリピートしていたのだなと、
改めて感じています。
どんなことに感謝し、対価というお礼をしたい気持ちになるのか。
モノを作っても売れない、モノ余り時代だからこそ、
「この人だからお願いしたい」と思っていただける、
人間力を高めなければいけないなと我が身を振り返る思いです。
編集後記
個人的な出来事を徒然に書いた文章に、
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
20年弱通い続け、シャンプー・トリートメントも使い続けているほど、
日常生活でも大変お世話になってきた美容院ということもあり、
いまさら浮気する気持ちにもなれないのですが、
長年のファンをこういう気持ちにさせてしまっているという事実が悲しくもあります。
自分がお客様や周りの方々にこういう気持ちにさせないために・・・
と自らを省みる機会をいただけたことに感謝したいと思います・・・!
それでは、次回もお楽しみに!
分部 理恵