シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

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2022.4.20号 VOL.134
再会してわかる自分と成長

こんにちは。株式会社シンカの横田と申します。
東京都のまん延防止等重点措置が3月22日に解除されました。
いまや非対面は当たり前になっている中ではありますが、
久々の対面の機会がだんだん増えてきていると存じます。

私もここ最近は2年ぶりに友人たちと会う機会に恵まれています。
大学卒業後2年経過すると、次のステージに進む友人が増えており、
博士課程進学、就職、転職、結婚と各々の道が分かれていることを実感します。
そんな友人たちを旧交を温めながら、ふと自分について考えたことをお話いたします。

それでは、『 真価と進化 2022.4.20号』、最後までお付き合いください。



再会してわかる自分と成長


年度替わりのタイミングで、弊社では前期の評価連絡と目標設定面談が実施されます。
日々の業務を行う中で自身の成長を振り返る貴重な機会になっておりますが、
1年間で自分がどう成長できたか、振り返ってみると自覚できない、
ということも起こります。

私は目の前の仕事で手一杯で、なんとか頑張っているつもりでも
では自分が変わったことは?成長したことは?となると言葉に詰まります。
自分が変わろうとしていなかったのではないか、細分化と言語化ができていないだけではないかなどと
自問自答をしていてもなかなか気づけません。
その点、同僚からかけてもらう言葉は日頃の自分を観察した産物であるため、
これはできた、これはできないと、業務スキルやマインドについて
客観的な視点から明確になり、成長の有無がわかりやすくなります。

仕事面での成長は実感できても、それは自分の一側面でしかありません。
私の人間的な成長は、仕事の枠内に捕われず、自分自身で扱わなければいけない問題です。
生きるにあたって自分が立派な人間になれているのか、
自分の幸せを掴める人間になれているのか、
そもそも自分はどういう幸せを手にしたいのか、
きちんと自覚して生きることでより充実した生き方ができるはずと私は思います。

こうしたことの自覚にあたって、旧友と会うことはとても有用です。
就職をする前の自分を知っており、しばらく会っていない友人は
自分の過去の価値観や行動と今の自分を見比べてくれます。
そして友人が比べる過去の自分のイメージは、過去の自分が最も友人に対して
あたえていた印象であるはずなので、今の自分の初めの印象との差が
自分の変化した部分になります。
もちろん友人自身の価値観の変化の影響があるため、なるべく多い人数に
会うことで自分の変化の部分を捉えることができます。

大学院から民間就職をする者、海外の大学院に進学する者、
ブラック企業から転職を繰り返す者、キャリアに悩み始める者、
大学生活が始まる者、結婚を視野に入れる者など、友人たちと久しぶりに言葉を交わす中で、
自分の変化に気づいたことがありました。

一つは、自分の言葉数が減ったことです。
自分を知ってほしい、自分といて楽しいと思ってほしいという思いから、
思ってもいないことや相手が聞きたいかわからないことを話して間を埋めていました。
話題を回す役もよくしていた気がします。
今は人が話してくれることをうれしく感じ、話す言葉も質問が多くなりました。
また具体的な共通の話題が同コミュニティに所属していた時より少なくなっているので、
業務的ではなくより抽象的な、思考のやり取りになっていることも大きいです。
友人の発する言葉の意味を丁寧に考えるようになりました。
これは仕事を通して、作業一つ一つの意味を考える習慣がついたり、
初対面のお客様の意向を探るために言葉の裏を考えたりしていたことが
関わっていると思います。

友人によっては「前のほうが良かった」と思う人もいると思います。
しかし私自身は、この変化は嫌いではありません。
元々おおざっぱな性格なので、些事に目を向けないことが多いのですが、
目の前の些事の積み重ねが将来につながると信じて、
日々の生活を送っていきたいです。



編集後記


先日、1年間家業の寺での修行を経験した友人と会う機会がございました。
恋人とも会えず携帯も持たず毎日を中高の運動部の合宿のように過ごしていた彼は、
修行を終えた後何をしたいかや誰に会いたいかを考えつつも、
煩悩をコントロールするという教えを学んだようです。
感情を表しつつも冷静で、表現しがたい貫禄が彼には身についておりました。

東京に帰ってきた彼は会いたい人に会い、学びたい語学や
研究ができる幸せを感じているようです。
それも自分が煩悩をコントロールし、適度に解放できているからこそだとのことです。
そんなに素敵になれるなら修行してみたいと思わせるほどでした。

それでは、次回もお楽しみに!

横田 悟