2022.4.6号 VOL.132
座右の銘を心に刻む季節
こんにちは。株式会社シンカの分部と申します。
東京の桜は満開となり、そして新年度を迎えた方が多いことと存じます。
弊社も4月より、28期目がスタートいたしました。
過去を振り返り、心機一転というタイミング、ということで、
勝手ながら、自身が大事にしている言葉をテーマに取り上げたいと思います。
それでは、『 真価と進化 2022.4.6号』、最後までお付き合いください。
座右の銘を心に刻む季節
「何苦楚」
何と読むのか分かりますでしょうか?
これは、「なにくそ」と読みます。
去ること、二十数年前、私が中学生時代に、
陸上部の恩師、笹川先生からもらった叱咤激励の言葉です。
陸上部の練習はとにかく厳しい毎日でした。
朝練に始まり、夜練に終わる日々の繰り返しで、
こんなに身体を痛めつける意味あるの!?と思うほどの
過酷な練習メニューでした。
毎日、練習内容が張り出される黒板を見に行っては、
放課後を思うと憂鬱な気分になったものでした。
特に、300メートル×10本という文字の恐怖たるや。
齢14歳で人生の絶望感を感じさせられました。
土日も基本的には部活がありましたが、
唯一、定期試験の前は、一週間、練習がお休みとなったため、
この時くらいしかやらない勉強をそれなりにしっかりやっていたように記憶しています。
しかし試験が終わると、また厳しい練習が再開となり、
筋肉痛に苦しんでいても、「走れば治る!!!休むな!走れ!」とのお達し。
このとき「そうか、筋肉痛は耐えれば治るんだ」と子供ながらに学びました。
でも、ただ厳しいだけでなく、大変愛情深い先生でした。
試合に勝つためではなく、生徒の成長のために真剣に向き合い、
導いてくれたり、支えてくれたり、叱ったり、時々ほめたり。
今思い出しても、本当に素晴らしい先生だったと改めて思います。
毎日のように、いわゆる「格言」を生徒に熱く伝えてくれていました。
・努力は無限
・1%の才能と99%の努力
など
その一つが、「何苦楚」という言葉でした。
「何苦楚(なにくそ)」とは、プロ野球西鉄ライオンズを経て、
監督・打撃コーチとして活躍された中西 太さんが座右の銘としていらっしゃった言葉で、
「人生何ごとも苦しい時が自分の基礎(礎)となる」という意味があります。
笹川先生からいただいた年賀状に、達筆な毛筆で、
はがきいっぱいにでかでかと、「何苦楚」という文字が書かれていました。
その一枚のはがきを、高校受験・大学受験の試験会場に
お守りとして携えていったことを覚えています。
いまでもこの言葉を大事に心にとどめている私にとって、
先生から教わったこの精神性は、自分の礎になってると改めて思います。
精神論・根性論は、苦手ですし、いまの世の中にも受け入れられなくなってるように思いますが、
でも、苦しさに耐えた先が、自分や周りの人や社会の望む未来なのであれば、
逃げない強さをもつ人間であり続けたいなと思います。
編集後記
座右の銘、なんていうと仰々しいですが、
皆様お一人お一人にとって、心に残っている言葉はあるのではないかと思います。
最近、友人と「自分自身のモチベーションの源泉って何だろう?」という話をしていて、
私も久しぶりに自身を振返ってみて、改めて、
過去から今は、ずっとつながってるのだ、ということを感じています。
皆様も、振返ってみるきっかけにしていただけたら嬉しいです。
それでは、次回もお楽しみに!
分部 理恵