シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

SHINKA Mail Magazine

← 一覧にもどる
2022.3.16号 VOL.129
"物理"にハマったきっかけ

こんにちは。株式会社シンカの菅原と申します。

春分の日が間近に迫り、昼はコートを手放せるほど
暖かさを感じられる季節になってまいりました。
みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

私は出不精なため休日は家で過ごすことが多いのですが、
ややもするとあっという間に夏になってしまい、
お気に入りの春服を着ることなく、タンスの肥やしにしてしまうことがあります。

今年は少し意識して出かける予定を作りたいなと思っています。

それでは、『 真価と進化 2022.03.16号』、最後までお付き合いください。



"物理"にハマったきっかけ


これまで定期的にやってくるこのメルマガの執筆担当を迎えるたびに
自分がその時に熱中しているものを思い返し、筆を取ってきました。

そして直近で熱中しているものについて書こうと
いろいろ想いを巡らせるうちに、ふと「一番最初に熱中したなんだったのか」
という疑問が浮かび、それが高校の物理だったことを思い出しました。


私が物理に初めて出会ったのは高校一年生のとき。
問題用紙にいくつかの異なる長さの矢印とその角度が示されており
わけも分からずsinθ、cosθを使いながら矢印を書き足し
直交座標系でつり合いをつくるという問題でした。

私はものぐさな性格のため、何に使うかわからない面倒な暗記や計算が
とても苦手で、物理も数学もどちらかというと苦手でした。

ややこしい計算をした結果、「縦横でプラスマイナスゼロにする」
という作業の意味のわからなさに眉をしかめた覚えがあります。

ところがある日、自由落下運動に関する公式を習っていたとき、
速さや距離、時間、加速度を求めるためのいくつかの公式が
たった一つのの公式を積分するたけで導出できると教わりました。
このとき先生が言っていた、
「物理は本質は計算ではなく、世の中で起きている現象の原理原則を学ぶこと」
という言葉はとても印象的で、今でも覚えています。

この経験を通じ、将来役に立つと思えない単元ランキング ダントツの一位だった
微分・積分が、物理の理解に役立つことがわかり、
手のひらを返すように微分と積分が好きになりました。

また、とある日に劇場版名探偵コナン「天国へのカウントダウン」の
再放送を見ていたとき、ビルからビルに飛び移るための計算に、
物理の時間に積分で導出した例の式が使われていました。

実際にビルからビルへ飛び移ることはないと思いますが、
物体が落ちる、転がる、飛ぶなど身の回りの現象を理解し、
定量的に計算することによって社会が支えられているんだろうと想像でき、
後に大学で物理工学を専攻するほどに物理に熱中するようになりました。


思えば私が狩猟に熱中するようになったのも
害獣被害に困っている農家の方とつながったのがきっかけでしたし、
仕事をしていて気合が入る時はクライアントの本気を感じ、
役に立ちたいと実感できたときでした。

自分のルーツを振り返ってみることで、
改めて社会や人との繋がりを実感できることが
自分の行動力の源泉なのだと確認することが出来ました。

みなさまの熱中のルーツはなんでしょうか。
時間のあるときに振り返ってみてはいかがでしょうか。

編集後記


以前メルマガにも書いた地元で中学校の教師をしている友人が
卒業する3年生向けにオリジナルの脱出ゲームを制作しており、
私は生徒に配布する問題用紙などのデザイン担当として協力しました。

質にこだわりまくった結果、謎解きの仕掛けに必要だからと
OP映像やHPを制作し、印刷物は業者に発注するほど手の込んだプロジェクトになりました。

また、卒業前に2時間の学活を時間割に組む込むために
学年主任の先生への根回しなど学校内の調整にも奔走したそうです。

学校教育とは無関係な、完全に友人の趣味の範疇なのですが、
友人が熱中しながら謎制作に取り組む姿に私は感銘を受けました。
きっと生徒の心にも残っただろうと思います。


それでは、次回もお楽しみに!

菅原 隆