シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

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2022.1.5号 VOL.119
鉄フライパンはじめました 

明けましておめでとうございます。株式会社シンカの稲村と申します。
お正月はゆっくり出来ましたでしょうか?久々に郷里に帰られた方も
いらっしゃると思います。
懐かしい仲間と顔を合わせると、昔話に花が咲くことも多いですが、
それと同時に周りの変化に刺激を受けて、何かを始めなくてはと
焦る事もあると思います。
今回は、私が始めたほんのちょっと新しい事をご紹介したいと思います。

それでは、『 真価と進化 2022.1.5号』、最後までお付き合いください。



鉄フライパンはじめました


家庭を持っている友人と話すと、「家庭菜園をやっているんだ。無農薬で。
子どもの頃は農家の家の手伝いが嫌だったのに、なんだかんだ性に合っているみたい。」
「手作りパン教室に通っているんだ。キャラじゃないと思いつつ、ハマってる」
なんて話を聞きます。家族の健康を考えて始める人が多いようです。
私も刺激を受けて、自分の食生活を見直してみて、
手始めに、ずっと気になっていた鉄のフライパンを使い始めました。
いかにも今年から始めたような書き出しですが、実際は昨年の11月のことです(笑)

鉄のフライパンを使ってみたいと思ったきっかけは、普段の料理を
少しだけグレードアップしたかったからです。
シャキシャキの野菜炒め、皮がパリパリで中がジューシーなチキンステーキ、
白身がカリッとした目玉焼き、フワフワのホットケーキ。
熱伝導率がよく蓄熱温度が高いという特徴を活かして、同じ素材でも
格段に美味しく仕上がるという話。
おまけに鉄分補給まで出来るなんて何と良いことか。
料理をするモチベーションが上がれば、添加物の多いお惣菜を食べる機会が減るのではないだろうかと。

しかしながら、手を出せなかった理由があります。
重いのではないか、焦げ付きやすいのではないか、錆びるのではないか…。
扱いが難しく、プロや家事に手間を惜しまない方が使うイメージがありました。
調べてみると、何やら「油ならし」や「油返し」なる作業が必要とのこと。
「油ならし」とは、初めて使う前に表面に油をなじませ、薄い油の膜をつくる作業。
「油返し」とは、調理する前に熱したフライパンに十分に油を馴染ませる作業。
妖怪の名前のようでもありますが、どちらも施すことで、食材が焦げ付き難くなります。
これが私にはとても面倒に感じ、油を多く使う事に抵抗もあり、何度か購入を見送りました。

そして、テフロン加工のフライパンの寿命が近くなるたびに、うまく使えば一生ものとも言われる
鉄フライパンが気になって、色々検索することを繰り返していました。
その時間が勿体ないと思うくらい…。
そんなに気になるなら失敗覚悟で一度手を出してみればいいじゃないか。もう一人の私が言います。
コロナ禍で在宅勤務する日が増え、家で料理をする機会が増えた今、
挑戦するならこのタイミングではないかと、思い切って購入することにしました。

購入することを決めたのであれば、お店の人に相談するのが早いとも思いましたが、
ええかっこしいの自分が現れて分不相応なものを手にしたり目移りしたりしない様、
ネットでデメリットをきちんと書いている記事、ずぼらさんが書いている記事を参考に
自分で選ぶことにしました。

選んだのは、鉄の中では軽めで、一人分の野菜炒めにちょうど良いサイズ、
油返しがし易いように注ぎ口があり、表面に凹凸があってくっつき難いもの。

さてさて、使い始めてみると…、案ずるより産むが易いしとは この事。
油返しは、そこまで面倒ではありませんでした。その間に食材を準備すれば、
時間のロスもありません。強火が使えるので、噂通り野菜炒めはシャキッと
チキンステーキはカリっとジューシーに仕上がります。
誤算は、油返しの後に油をよけるオイルポット。安く調達したものは、
熱さに耐えられないものだった為、手持ちのホーロー製マグカップで代用中であることくらい。

想定外の利点もありました。
これまでより多くの油を使って強火調理するので、ガスレンジ周りに、
余計なものを置かなくなりスッキリしました。
調理後はフライパンが熱いうちにササっとお湯で洗うので、
食後の大きな洗い物がひとつ減りました。実際には前倒しになっただけですが負担感が違います。

「道具を育てる」とよく聞きますが、育てられているような気さえします。
生活スタイルや性格で向き不向きがあると思いますが、今の私には合っているようです。
更にもう一回り大きいフライパンや、きちんとしたオイルポットが欲しくなったら、
何に使いたいのか、手入れの手間はどのくらいまで掛けられるのか、
見栄を張らずに説明できるようにして、道具屋さんに出掛けてみたいと思います。
世界が広がるようでワクワクしますね。


編集後記


家でコーヒーを飲む時は、インスタントでなくドリップする事も増えました。
フライパンもそうなのですが、出来上がったものを食べたり飲んだりするよりも
作る過程や、道具の手入れの時間の方がメインというか、癒されると思える時があります。
ただ、何でも時間や手間を掛ければ良いというものでもありません。
仕事も家事も、効率化できるところはググっと効率化して、手間を掛けることで
成果に繋がるものに時間を充てられるようにしていきたいと思います。
そうすれば、余暇の時間がより充実するというグッドサイクルに乗れそうです。

それでは、次回もお楽しみに!

稲村 祥子