2021.6.9号 VOL.91
プラゴミ削減努力のモヤモヤ
こんにちは。株式会社シンカの稲村と申します。
6月5日は世界環境デーでした。私の地元には、世界に類を見ない「空気神社」という、
きれいな空気を御神体とする神社があります。町では世界環境デーに合わせ
6月5日を「空気の日」に制定し、その日に近い土日に「空気まつり」が催されています。
今年は、新型コロナウィルスの影響で規模は縮小されたものの、無事に開催
されたことを配信ニュースで知りました。
建立から30年。この神社が直接のきっかけではないものの、私が環境問題に
関心を持ってからも、およそ30年ということになります。
今回は、そんな私が日頃感じているモヤモヤと、その解決案を
ご紹介したいと思います。
それでは、『 真価と進化 2021.06.09号』、最後までお付き合いください。
プラゴミ削減努力のモヤモヤ
プラスチックごみのリサイクル強化と排出削減に向けた新法
「プラスチック資源循環促進法」が4日の参院本会議で、可決、成立しました。
自治体には資源としての回収の強化が、住民には正しい分別が、
企業には設計の段階から資源としての回収を意識したモノづくりが
より一層求められていきます。
コロナによるテイクアウトやデリバリーの増加で、プラスチックごみは、
前年比で3.8%増えているそうです。
(2020年4月~2021年2月 日本容器包装リサイクル協会調べ)
そんな中、皆さんも、なるべくプラスチックを「ごみ」として出さないように、
容器は洗ってリサイクルに出したり、買い物時はマイバックを使ったりされていると思います。
そのような努力をしていて、おや?これはかえってエコじゃないかも…と
思ったことはありませんか?
以前このメルマガでも、レジ袋を買わないでいたら、ゴミ出し用の袋が無くなり、
結局、バイオマス素材でも何でもないポリ袋30枚入りを買った話を書きました。
先日、NHK『あさイチ』で、同じようなモヤモヤが特集されておりました。
リサイクルに出す時に、どれだけ洗えばいいの?
お惣菜などを買った際、マイバックを汚したくなくて無料のポリ袋を貰う量が増えた…
詰め替え用のシャンプー等の容器も結局はプラスチック。もっとプラスチックを減らせないの?等
日本容器包装リサイクル協会によれば、リサイクルに出す際には、目に見える汚れは落とし、
食器洗いの残り水などで軽くゆすぐことを進められているそうです。
リサイクルのことだけを考えれば、お湯や洗剤でしっかり洗った方が良いでしょうが、
お湯にするためのエネルギーを余計に使い、廃水のことも考えると、かえって環境に悪いといえます。
その辺のバランスを考えると、上記ぐらいが丁度よい落とし所ということだそうです。
東京大学大学院 特任教授の保坂直紀さんは番組の中で下記の様にお話しされていました。
ごみの話をすると、とかくプラスチックは悪者にされがちだが、
何でもかんでも止めてしまえばいいというものではない。
プラスチックは非常に優れた素材で、我々の生活を支えてくれている。
医療現場での注射器や点滴のバッグはプラスチックで出来ていますし。
身近なところでは、肉や魚などの生ものを衛生的に持ち帰ることが出来ます。
必要な時に使い、必要でない時には使わないと意識することが大事で、
賢く使い分けていきましょう。
国や自治体でルールを作ることも大切だが、それだけでは一般の人たちは
積極的に行動しないかも知れない。なんだか面白そう、かっこいい、
やってみたいなという気分がとても大事で、消費者の側から社会を変えることに繋がる。と。
#zerowasteをつけて世界中の人がゴミ削減の工夫をSNSで発信しているそうです。
そこでは、プラスチック包装を使用しない固形石鹸タイプのシャンプーや、
ホタテの貝殻焼成パウダーを水で溶いたクリーナー1本で家中お掃除する方法などが
紹介されています。
節約にもなり、ゴミが減るのが楽しくなるということで、配信されている方々からは、
我慢してやっているという雰囲気は感じられません。
量り売りで買える店も増えているので、お気に入りの容器に詰めてもらうのも良いですね。
プラなし生活ホームページでマップとリストを見ることが出来ます。
https://lessplasticlife.com/
環境の為になって、生活空間がおしゃれになるのは魅力的です。
無理のない範囲で、楽しみながらやることが肝の様です。
編集後記
今回の内容は、ほぼNHK『あさイチ』から引用させていただきました。
頼りついでにもうひとネタ。
先日、ゲストの夏木マリさんが座右の銘を聞かれて答えていた言葉が素敵でした。
「上見て働け、下見て暮らせ。」
上を見ればもっともっと頑張らなきゃと思うし、
下を見ればまだまだ自分はhappyだなと思いなさいとのこと。
夏木マリさんのお母様からの言葉だそうです。
どうりで、ステキな歳の重ね方をされているなぁと思いました。
それでは、次回もお楽しみに!
稲村 祥子