シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

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2021.5.19号 VOL.88
当たり前に貰っていた愛情

こんにちは。株式会社シンカの横田と申します。

新型コロナウイルスのワクチン接種が65歳以上の一般人を対象に受付を開始しました。
変異株が全国的に猛威を奮っている現状は必ずしも油断はできませんし、
緊急事態宣言対象地域が徐々に広がっている中ですが、
一歩ずつ着実に収束へ近づいていることを実感しています。

昨年の今頃を思い返してみると、緊急事態宣言が延長され新しい生活様式が
、入社式さえしないままにリモートワークが続き
「こんな世の中でこれから働いていけるのか……」という不安を抱いていました。
ステイホームで増えた、家族と過ごす時間が私の支えになっていました。

今回は私の家族の、どこにでもあるようなありきたりな話をいたします。

それでは、『真価と進化 2021.5.19号』最後までお付き合いください。



当たり前に貰っていた愛情


2月から一人暮らしを始めた私は、先日数か月ぶりに実家に帰りました。
未だに実家においてある荷物の回収と、6月に転居予定である実家の荷物整理手伝いが理由でした。

荷物を整理していると、母親が私と兄の小さい頃のアルバムを取り出してきました。
その数は私が1歳になるころまでで10冊を超えており、母はいくつか写真を処分する
つもりだというのでした。

私は今まで自分の小さい頃の写真を1-2枚しか見たことがなかったため、
それほど写真を残していたことに驚きました。

写真を見ていくと、やはり私と兄の映ったものがほとんどでした。
水族館やテーマパークでの写真に加え、家でふざけているだけの写真まで、
日付をみるとほぼ毎日のように記録として残されていました。

見ているだけで思わず泣きそうになりました。
自分が物心つかないころから大切に思ってくれている両親の愛を感じました。
自分が覚えている愛情は、例えば小学校で体調を崩したらすぐに迎えに来てくれたり、
中学高校と毎日お弁当をつくってくれたことなど、これだけでも数えきれないほどありますが、
一人で食事も歩行もできなかったときの愛情は自覚したことがありませんでした。

まだまだ健康な両親ですが、引越や定年退職などこれから環境の変化が大きいため
あと何回元気に話せるかわかりません。
たとえ一人で食事も歩行もできなくなっても、かつて当たり前に貰っていた
愛情を返すように接したいなと思いました。


編集後記


母親は懐かしみながら、息子たちが映っている写真ばかり残し、
それ以外の写真は処分しようとアルバムから取り出してしまいました。

それを見た私は思わずその写真たちを自宅へ持ち帰りました。
コラージュでも作ってプレゼントしようと思います。

それでは、次回もお楽しみに!

横田 悟