シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

SHINKA Mail Magazine

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2021.5.12号 VOL.87
引き際の美学

こんにちは。株式会社シンカの山内と申します。

4都府県の緊急事態宣言延長と、愛知県・福岡県の追加が決定され、
昨年に引き続き、心落ち着かない日々を過ごされている方も多いことと存じます。
心身の健康を維持する工夫は何かされていらっしゃいますか?

四柱推命で「樹木」タイプに分類される私は、
新緑のエネルギーを浴びずにはいられず、ゴールデンウイークは密を避けて、
川遊びと田植えを楽しみました。

コロナを憎まず、人を憎まず、天を恨まず、当たり前に感謝して、
今だからできる時間の過ごし方、人との繋がり方を模索していきたいものです。

それでは、『真価と進化 2021.5.12号』最後までお付き合いください。



引き際の美学


先月、社会を持続可能なものへと「移行(トランジション)」させていくための
実践的な活動を積極的に行っている、
「トランジション藤野」の1Dayツアーに参加しました。

▽トランジション藤野、トランジション・タウンについてはこちら
https://ttfujino.net/transitiontown/

そこでは、団体、組織をつくることを目的とせず、
『やりたい人がやりたいことをやりたいだけやる』という言葉が大切にされ、
無理をせず、楽しく繋がりながら、それぞれの人が自発的に活動に取り組んでいます。

私自身、「仕事」が人生の「活動」と重なり始めたと実感した時期でもあり、
また、「仕事とは難しい顔をして、必死そうに見えていることが美徳」という
意識も変化してきていたので、主体性と創造性のもと
コミュニティが維持されている様子を伺い、非常に感銘を受けました。

一方、この「やりたいこと」という言葉に、自分がいかに
ポジティブとネガティブ双方のイメージを強く持っており、
大きなもやもやを抱えているかも再認識できました。

▽ポジティブな面
・子曰く、「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。」と。
・楽しくなければ持続可能ではない。
・クラウドファンディング、副業の解禁など、やりたいことを後押しする仕組みの拡大。

▽ネガティブな面
・「やりたいことを見つけなきゃ!」という強迫観念。
・「やりたくないことはやらなくてもよい」という逆転の発想。
・「やりっぱなし、言いっぱなし、振り回しっぱなし」も受容すべしという無言の圧力。

hope to、want to ももちろん大切ですが、
have to、can to、must to から得られることも沢山あると思います。
「今、ここ」にもっとしっかりと向き合うことができるようになれば、
「やりたいこと信仰」も、もう少し地に足がつくのかなと感じます。

ただ、本来的に、人間は何かを始めるときには盛り上がりがちですが、
引き際を見極めるというのは苦手なのかもしれませんね。

戦争、原発、経済成長、東京オリンピック…。

「ワクワクの実行」とあわせて「引き際の美学」も心に留めておきたいと思います。


編集後記


Aliveの料理道具選定でご相談にのっていただいた、
浅草かっぱ橋商店街にある「飯田屋」の六代目・飯田結太さんの著書、
「リアル店舗の奇蹟」をGW中に拝読しました。

店を継ぐことへのプレッシャー、経営者・人としての葛藤と成長、
喜ばせ業として譲れないこだわり、素晴らしい従業員のみなさまの様子がひしひしと感じられ、
とても清々しい気持ちになると共に、益々ファンになりました!

よろしければ、ぜひ読んでみてください!
そして、Aliveでは飯田さんに選定いただいた料理道具もお楽しみいただければ幸いです!

それでは、次回もお楽しみに!

山内 綾子