シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

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2021.1.20号 VOL.72
綺麗にするということ

こんにちは。株式会社シンカの菅原と申します。

東京都の検査要請社数が先週比約15%減※となったというニュースを見て、
緊急事態宣言には飲食業を初め、様々な業態に痛みを伴いますが、
着実にその効果が出ていることに胸をなでおろしています。
※令和3年1月3日週/10週の比較

掃除やアルコール消毒によって清潔に保つことが重視されるようになっています。
しかし、「綺麗にする」ことは、そうした実利以上に意味があるように思えます。
今回は、そんな掃除について、考えてみたいと思います。

それでは、『 真価と進化 2021.01.20号』、最後までお付き合いください。



綺麗にするということ


中学校で教師を務めている友人によると、生徒が校内清掃をするのは、世界的には少数派で、
米国や英国、ドイツなど70%強の国では専門の掃除スタッフや守衛が担当しているようです。

しかし、新型コロナウイルスをきっかけに変化の兆しが見られています。

名古屋市立学校では、緊急事態宣言後の学校再開に先立つ5月下旬、
同市教育委員会は子どもたちの感染を防ぐため、
教職員がトイレの掃除や消毒を実施するよう求める通知を出したものの、
負担の大きさを懸念する声が上がり、全市立学校でスタッフを雇えるようにしたそうです。

また、こういった流れをきっかけに生徒がやっていた校内清掃も
外部委託するべきだと言う声も上がっているようです。

では、そもそもなぜ日本では生徒が校内清掃を行っているのでしょうか。
ここでは、日本特有の掃除という文化を調べることを通じ、
掃除の意義について考えてみようと思います。

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日本大百科全書では、生徒が掃除をする文化について下記のように解説されています。
「日本を初めとするアジアの仏教国(中略)では、
掃除は単に身辺を清潔にするだけでなく、それは心の塵(ちり)や垢(あか)を
取り除く「心の掃除」に通じるものをもっている。また、わが国の掃除は
穢(けがれ)や不浄を忌む神道の清浄感にも深く根ざしていて、
学校掃除の背景には、神道の影響もみられる。」

また、17年告示の小学校の学習指導要領解説では
「清掃などの当番活動」を通じ「自己の役割を自覚して協働する意義を理解する」
といった狙いが挙げられています。

つまり、生徒の自主的な清掃は、
掃除を通じた内省を、人間修行の方法として実践していたことに起源があり、
現代では、役割分担や協働の意義を実感するために実施されていると言えます。


私自身、年末に従業員でAliveとオフィスを大掃除したのですが、
掃除をしながら内省をしたり、自分の段取りや差配の至らなさを感じたりもしました。

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いかがでしたでしょうか。

皆さんが身の回りを掃除するときの心構えに良い変化がありますと幸いです。

また、Aliveでは、
片づけをできるだけ皆さんで行っていただくようお願いをしています。
ご利用いただいた際は、「心の掃除」と「協働」を実感していただければと思います。


編集後記


2020年は年末の大掃除に加え、
Alive開業に向けた掃除など、思えば掃除ばかりしていた一年でした(笑)

自治体の草むしりに参加したときは、
きれいになってスッキリした気持ちになるだけでなく、
地域の方と交流することができ、私達が参加したことを喜んでいただけ、
心が温まったのも非常に良い思い出です。

それでは、次回もお楽しみに!

菅原 隆