シンカメールマガジン
『 真価と進化 』
SHINKA Mail Magazine
2020.05.19号 VOL.35
アフターコロナの新組織様式とは
こんばんは。シンカ エグゼクティブマネジャーの山内です。
昨日は、弊社の「新しい仕事の様式」をご案内しましたが、
ニューノーマル時代の「新しい『組織』の様式」はどのようになっていくでしょうか。
先日、とある中小企業診断士の方が、コロナ禍で苦しんでいる企業の共通項として
下記の3つを挙げていました。
①債務超過:資金調達が難しい、そもそもの債務が大きい
②赤字体質:ビジネスモデルが成り立っていなかったところに数年間コロナの影響を受ける
③企業風土:社内一丸となって取り組まなくてはならないところ内部統制が取れない
そして、今後露呈してくるであろうこととして、下記を追加していました。
④変化への対応力:新たな事業・商品・サービス開発・展開ができない
さて、①②については、リーマンショックの教訓もあり乗り越えられたとしても、
今後、在宅勤務を含めたテレワークの普及や、益々複雑性と多様性が増すなか、
③④を克服するには、どのような様式が必要になってくるでしょうか。
私は、「共感」「土台」「見える化」がポイントであると思います。
経営者は、未来を逆算で予測することや、成功の道筋を描くことが難しくなり、
従業員も、給与のために自分を押し殺して働くのではなく、
個々の幸せを追求する時代になってきました。
給与(お金)が絶対的な報酬でなくなってきたなかで、組織を繋ぐものは何か。
それは、軸となる理念やビジョン、仕事に期待する報酬であり、
実際に体現しようとするところに、人は【共感】し集まってくるものです。
形式的に掲げたり、言葉として伝えるだけではなく、
組織運営や日々の意思決定に落とし込まれていることが重要です。
また、組織の目的と個人のやりたいことがマッチしていることはもちろん重要ですが、
マズローの欲求段階にもあるように、自己実現欲求の手前には、
安心欲求、社会的欲求、承認欲求が満たされている必要があります。
1on1や、最近ではチャット活用・Web飲み会という、遠隔でも可能なコミュニケーションが
多く取り上げられていますが、根底にあるのは、上記のような、
「やりたいこと」の手前にある、信頼関係の醸成ではないでしょうか。
そのためにかける時間を、マネジメントコストと捉えるか、
組織発展に必要なことと捉えるかは、マネジメントの方々にとっては
悩ましい部分もあるかと思います。
でも、その【土台】がなければ、失敗を恐れないチャレンジもなかなか期待できないでしょう。
また、最後の【見える化】についてですが、
遠隔化・多様化しているからこそ、判断材料となる客観的事実を
可視化し開示することで、感情論ではない建設的なやりとりができると思います。
経営数字を公開することに躊躇いはあるかもしれませが、材料がなければ適切な判断もできません。
やりとりが遠隔化するなかでは、業務の依頼や貢献も見える化できるとよいでしょう。
個人のニーズが多様化しているのと同様に、組織も一律的な手法や制度ではなく、
各社それぞれの仕組みと、柔軟にアップデートできる組織づくりを行っていくことが、
アフターコロナにおける、新しい組織様式において大切なことのように思います。
経営者・マネジメントの仕事は、管理を手放し、
個々が有機的な連携をし続けられるように、常にアンテナを張っておくことが大切なのでしょう。
引き続き、来たる変化に想像力を働かせながら、
新しい組織様式を追究していきたいと思います。
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株式会社シンカ
エグゼクティブマネジャー 山内 綾子