2020.03.11号 VOL.9
新型コロナウイルスの対応から見える -企業の価値観-
こんにちは。株式会社シンカの新井と申します。
新型コロナウイルスの感染拡大によって経済活動から
日常生活に至るまで大きな影響を感じていることかと思います。
大学生の就職活動において企業説明会が多くなる
この3月を直撃した新型コロナウイルス。
終息時期が不透明なこの状況で対応策を迫られた
各企業の判断について考えました。
それでは、『 真価と進化 2020.03.11号』、最後までお付き合いください。
新型コロナウイルスの対応から見える -企業の価値観-
ジェイック社とスタジアム社による、企業に対する共同調査では
新卒採用の活動に影響が「出ている」「出てくると思う」と
答えた企業は98%(3月4日時点)。
では、どのような対応策を実施・検討しているかというと、
衛生管理対策はもちろん、Web説明会やオンライン面接の活用。
また、来社でのグループ・個別面接の禁止などが挙げられています。
私が直接見聞きした企業では、このような対応策をとっていました。
・少人数制に制限し、説明会を開催する
・全ての採用活動をオンラインで行う
・Web説明会の開催のみに切り替え、参加者にはオリジナルグッズと手紙を郵送する
・オンライン面接と来社面接のいずれも用意し学生の希望に応じる
これらの判断から感じたことは、他の企業に倣えというのではなく
この状況において、日頃自分たちが顧客・仲間にどう接するべきだと考えているのか、
オンライン/対面のコミュニケーションをどう評価しているのか、
それはなぜか?
その会社らしい価値観や信念があり、それが判断基準になっているということです。
新型コロナウイルスについては、まだまだ不確実なことが多いなか
担当者として対応策を決断することには、一抹の不安を感じ
他社はどうするのだろうか?と足並みを揃えたいと思うのは無理からぬことです。
そんな時には、こう考えてはいかがでしょうか?
まず、9マスの正方形の表を思い浮かべていただき、
縦軸を「重要度」ととり、上から「高・中・低」の3つを並べ、
横軸は「リスク」ととり、右から「高・中・低」の3つを並べます。
9つのブロックができるので、そこに今の採用施策を置いていき
俯瞰的に施策の実施可否とその基準を考えることができます。
IT業界では全選考オンラインで実施するという対応が多い印象ですが
この状況においては、対面で会う重要度はさほど高くないという価値観なのでしょう。
ただ、それと同時に、「ITはリアルを代替する」、
「こんな時こそインターネットの活用を」という
自分たちのサービスへの強い自負を(勝手ながら)感じます。
対応策を決定した背景に企業や担当者自身の価値観や信念を感じる時、
私はその企業に魅力を感じるのです。
※参考サイト
株式会社ジェイック・株式会社スタジアム「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う新卒採用/就活への影響」調査結果、(
https://www.jaic-g.com/news/pressrelease/news-622/ 閲覧日:2020年3月6日)
編集後記
私はいわゆる文系学生でしたが、仕事の中では"数学"の重要性を
ひしひしと感じ、今、高校生が読む「超簡単!」というタイトルがついた
数学の参考書を読み直しています。
それと同時に、学生の頃は、なぜ数学を実学だと思えなかったんだろうと
考えながら読んでいると、いくつか答えが浮かびます。
数学の授業を受けている過去の自分の横に座って
「この理論は、"テスト"ならぬ、"仕事"にでるよ!」と
フォローしたいなという気持ちになります。
(それでも、過去の自分には伝わらないんだろうな~と思いつつ)
それでは、次号をお楽しみに!
新井 千春